ヤッホー♪けんちゃんです。
皆さんは、以下のような言葉を聞いたことがありますか?
「人生は遺伝で決まる」「幸福を追求せよ」「情熱こそ至高」などなど。これらはいずれも正しそうに聞こえますが、科学的にはあなたの人生を邪魔する「呪い」です。今回は、社会が現代人に植え付けているこういった固定観念と、その打開策を紹介します。
呪い① 人生は遺伝で決まる
「人間の能力は遺伝で決まっているから、努力しても無駄」「努力する才能も遺伝子で決まる」・・・。有名なインフルエンサーもこういったことを主張しているので、自分の可能性を諦めてしまう人が後を絶ちません。
するたしかに、人間の能力には遺伝が大きく関わっています。しかし、「遺伝→行動に影響を及ぼす」だけに目を奪われるのではなく、「工夫を駆使して行動を継続→遺伝子すらも凌駕する」ことを忘れてはなりません。
性格も、習慣によって後から変えることができます。遺伝だけが全てではなく、行動がその先の人生を決めるのです。
例えば、「好奇心旺盛になりたい」と思っている人がいるとしましょう。そんな人は、「好奇心旺盛な人がとるであろう行動」をリストアップし、小さなチャレンジを繰り返していけばよいのです。いつもと違う道を通って帰ってみる、食堂で、普段は食べないメニューを注文してみる、などなど。
そうやって工夫を施していくうちに、あなたは徐々に、自分が望む性格に変わっていきます。
また、能力についても「何が自分に向いているか、何が向いていないか」は、試してみないとわかりません。どの分野なら遺伝的にピッタリか事前に確かめる術は存在せず、あくまで全力で挑戦した後に理解できることなのです。
最たる例が、受験勉強でしょう。「遺伝子に恵まれていない人は勉強しても無駄」という趣旨のことを某実業家は言っていましたが、僕はこれに真っ向から反対します。「努力しようとしている若者の気勢を削ぐなよ。」と憤慨しています。
もちろん、受験勉強は一種の「情報処理コンテスト」というゲームです。受験生という職業はアスリートに近く、範囲が決まった中で必然的な答えを導き出す特殊スキルが問われます。このような頭の使い方に、才能が必要なのは言うまでもありません。
しかし、努力する前から「自分には無理」と投げ出すのは、努力を避ける者の言い訳でしかありません。「精一杯戦ってみて、それでも報われなければ次のフィールドへ行く」。遺伝を理由にしてよいのは、それくらい試行錯誤してからだと考えます。
このように、遺伝については
①工夫によって行動を変えることができれば、遺伝の壁をも突破できる
②何が自分にマッチしているかは、やってみないとわからない
ということを押さえていただきたいです。
呪い② 幸福を追求せよ
「人は、幸せになるために生きている」。いかにも正しそうな考え方ですが、このマインドセットには落とし穴があります。
それは、「現在が、やたらと満たされていないものに感じられる」こと。人間は、「今」を1番不幸に感じるようにできています。過去の出来事については、自分の都合の良いように記憶の編集が行われます(これを心理学用語で、「ポリアンナ効果」と呼びます)。また、未来の出来事については、「今より良くなっているだろう」と考える人間がほとんどです。
幸福というのは、追えば追うほど逃げていく性質を持っています。幸せは「至る」ものであって、意図的に好きなときに引き出すものではないのです。
気分をよくする目的で、甘いお菓子を食べたときのことを思い出してみてください。おそらく、期待していたほどの満足感は得られなかったのではないでしょうか。それはひとえに、あなたがお菓子を「コントロール戦略」として用いたからです。これは没頭とはほど遠い偽造快楽で、メンタルの悪化に繋がります。
それに対して、1ヶ月に1回のチートデイに「本気で楽しむ」ことを目的としてお菓子を食べたときはどうでしょうか。きっと、幸せな気持ちに至ったのではないかと思います。これはあなたが、お菓子を食べるという行為に接続(=没頭)したからなしえたのです。「意図的な」サボりが習慣継続に有効なのは、このためなのですね。
つまり、幸福になるために必要なのは
①楽しむことそのものを目的とし、集中すること。
②五感をフル動員するなどして、「今」にマインドフルになること。
というわけです。幸福な状態を作り出そうとして快楽に飛び込むのは逆効果です。気をつけてみてください!
呪い③ 情熱こそ至高
「情熱を持って仕事に取り組め」。自己啓発セミナーでの王道アドバイスでしょう。たしかに、情熱を持っていることにはメリットもあります。「最初のうちは」、パフォーマンスも高くなります。
しかし、どんな仕事にも嫌なことはあるもの。行動を情熱頼みにしている人は、そこで燃え尽きてしまうおそれがあります。
では、どんなマインドセットを持てば、長期にわたって安定したパフォーマンスを発揮できるのでしょうか。
僕が提示するアドバイスは、「情熱は、やっているうちに『育っていく』もの」だということです。やりがいは最初からあるのではなく、見つけていくもの。そう考えると、嫌なことにもポジティブな側面(学びによって成長につながる、など)を見出せるようになっていくのではないでしょうか。
また、「多次元的な生活をする(=情熱と目的を分散投資する)」ことも有効です。言い換えれば、「複数の趣味やコミュニティを持ち、価値観を満たすための行動にプランB,Cを確保しておこう」といったところです。
このように、自分についてマルチアイデンティティを持っておけば、どれかが行き詰まったときに別のアイデンティティが自分を支えてくれます。情熱については、
①育っていくものだという認識を持つ
②価値観(好きなこと<自分にとって大事なこと)を満たすためのルートをいくつも備えておく
ことで、上手く乗りこなして利用できると考えます。
まとめ
いかがでしたか。現代には、ともすればメンタル悪化に繋がりかねない危険な思考、つまり呪いが溢れかえっています。このような呪いを工夫によって祓い、「今」にマインドフルになれたとき、あなたの人生は好転する可能性が高いでしょう。魑魅魍魎の跋扈するこの世の中を、確固たる価値観を持って、複数の手立てで進んで言ってくださいね。
どうぞよしなに☺️
(参考文献)
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